前回流したシリコンが固まりました。
今回はこの型を割る作業からやりたいと思います。既にやったことがある人はなんてことのない作業ですが、まだやったことがない人は是非参考にしてみてください。
◆まず台紙と紙コップを取り除きます
紙コップはニッパー等で切れ目を入れておくと、破りやすくなります。(接着に瞬間接着剤を使用した場合は、手を傷つけないように注意してください。)
◆余分なバリを取り除きます
そのままだと蝋転換する際に水平状態が崩れやすくなるため、取り除きます。
◆ガイドに沿って切り込みを入れます
原型にカッターの刃が当たらない程度の深さで、上面と側面に切り込みを入れます。
上面は直線、側面はゆるい波線がおすすめ。波線にすると、後々型の合わせがしやすくなります。
◆切り込みから少しずつ割ります
上と両側面から少しずつ裂くようにして割っていきます。
途中で二方向に裂けそうになったら、裂きたい方向に少し切り込みを補うようにすると、比較的ガイド通りに割ることができます。
シリコン型が大きい場合は、手の力に限界があるため専用工具を使用してください。よくある紙コップ程度の大きさであれば無くても大丈夫です。
◆原型を脱型します
型を取った後の原型は、シリコンの油分が移りやすいので早めに脱型するようにします。
破損しやすので慎重に。最後まで割ってもOKですが、パーティングラインが極力出ないように、途中までで止めておくのもおすすめです。
◆型の両側に湯口の加工をします
湯口を後で取り除く場合は、そのままだと中まで蝋が流しにくいため、広げるようにします。よく切れるカッターで、注ぎ口にあたる部分を斜めにカットします。
切った後の断面が凸凹していると脱型の際にシリコンが食い付きやすく劣化も早まるため、なるべく平らに切るのがポイント。
大きめのカッターを使って1回で切り取るように意識すると、比較的綺麗にできます。
左が加工後の型。右が加工前の型。
この後の原型作業に響かないラインまで、湯口を大きくとります。深くやり過ぎてしまうと、原型の形がわからなくなるので注意。
上から見るとこんな感じ。
先に細いパーツがある場合は別の湯口をさらに切って作る場合もありますが、今回はシンプルな形なので恐らくこのくらいで大丈夫。
とりあえずやってみて必要であれば、その都度型を加工していくのがいいです。
次回は、この型に溶かしたワックスを流していきます。
2024.5,14 全体を読みやすく更新しました
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