【原型制作】 蝋の流し込み

前回、シリコン型の加工まで終わったので、溶かした蝋を流し込む作業に入ります。

既に蝋を扱ったことのある人にとってはごく基本的な内容になりますが、初めての人は是非参考にしてみてください。

 

◆まず、道具や材料を準備し、蝋を弱火で加熱します

使用する鍋は片手鍋が扱いやすいです。コンロは電気コンロなどでもOK。

下には汚れて構わないものを敷いて作業します。新聞紙を使うと後で掃除が楽になりますが、火の取り扱いに十分注意してください。クッキングシートやシリコンシートなどもおすすめ。

温度管理も大事になるため、温度計も準備します。(0~150℃のものでOK。)作業中は換気も忘れずにしてください。

今回は分量が足りないと感じたため、以前の蝋に新しい蝋を足して作っています。配合はインジェクションワックス緑 : パラフィンワックス(融点58℃) =1:1

詳細は以前の記事を参考にしてください 。 作った蝋にはダークブラウンの顔料が入っています。

ワックスの選択や配合は、作るものの大きさや形状、用途、好みなどに合わせて決めてください。

食品用や環境と体に優しいワックスを使いたい場合は、蜜蝋やカルナバ蝋が断然おすすめです。

加熱中は急激に温度が上昇しやすいため、必ず火加減は弱火にしてください。

 

蝋流し2文字

◆蝋を溶かしている間に、型の準備をします

シリコン型は細かいゴミを綺麗に取り除き、太めの輪ゴムで縛ります。細いゴムを使うと、蝋が垂れて付着した際に切れることがあるので注意してください。

ワックスは型離れが比較的良いので、離型剤は不要です。

今回は造形用なので胴体には大きい紙コップを用意しました。大きい紙コップを少量扱っている店は少ないので、大きいサイズのドリンクを注文した際などにとっておくと便利。

 

蝋流し3文字

◆型が冷たい場合は、予め適度に温めます

紙コップに関してはそのままでOKですが、シリコンの場合は型の温度に注意。

型が冷えきった状態で蝋を流すと、先端や端に流れる途中で固まり、綺麗にできない場合があります。型のサイズにもよりますが、通常サイズであれば500wの電子レンジで30~60秒程温めておきます。

人肌かそれよりも少し冷たいくらいの温度が目安です。

作業後はレンジ内に蝋のカスが残ることがあるので、アルコールを馴染ませたペーパーでよく拭いてください。

 

蝋流し4文字

◆蝋をよく溶かし、温度を確認して火を止めます

蝋が8~9割程度溶けたところで、よく混ぜながら温度を確認します。

90℃以上の場合は温度が高いので火を止めて下さい。余熱で蝋を溶かしきります。室温や蝋の種類、型の形や大きさ等によって流すときの適温が変わってきます。

私は今回80~85℃くらいで流しています。参考までに。

 

蝋流し5文字

◆型に流し込みます

なるべく水平な場所に置いてから型に蝋を流します。小ぶりのサイズであれば、予め別容器で汲み取ってから流すと、作業しやすくなります。

大量に流す場合は、鍋から直接型へ流し込みます。逆に、ごく少量を流したい場合は、ワックスペンや半田ごてを使って、溶かした蝋を直に流し込むのがおすすめ。

流し終わった鍋をコンロに戻す場合は、必ず熱いうちに注ぎ口付近についた蝋をペーパーや布で拭き取ります。そのままだと蝋に直接火が当たり、煙が出たり発火することがあるので注意してください。

鍋の外部に蝋が付いた場合はその都度速やかに拭き取ること。作業中も蝋が垂れないように十分気を付けてください。

 

蝋流し6文字

◆適度に硬化するまで、様子を見ながら待ちます

表面が硬化しても、中心まで硬化するまで暫く時間がかかります。小さいものであればすぐですが、大きいサイズのものはゆっくり硬化します。

 

蝋流し7文字

◆適度に硬化したら、中心の余分な蝋を取り除きます

蝋は冷えると縮む特性があります。

キャンドルの場合はそのままでOKですが、原型制作では影響が出やすくなるため、余分な中心部の蝋を取り除いて収縮を抑える作業が必要になります。

小さいものであれば、細いスパチュラ等を原型の中心に挿入し、蝋を適度に絡め取ります。やりすぎると壁が薄くなり、穴が空くことがあるので注意。

大きいものであれば、硬化している表面の蝋を少し崩してから傾け、外に流出させて取り除きます。

不要になった蝋は溶かして再利用できるので、捨てないでください。

 

蝋流し8文字

◆蝋が適度に冷えて硬化したら、型から取り出します

シリコン型の場合は、早すぎると脱型中に変形しやすくなり、遅すぎると型の劣化につながります。

湯口付近を触ってみて、わずかに温かさが残っているタイミングで脱型します。繊細な原型の場合は、時間を長めにとってください。紙コップに流したものは、しっかり硬化してから破って取り除けばOK。

輪ゴムについた場合は、劣化しやすくなるので早めに取り除きます。使い終わった型に蝋が残っている場合は綺麗に取り除き、直射日光の当たらない清潔な場所で保管します。

シリコン型が不要になった場合も、次回の型取りで利用できるため、捨てないで取っておきます。使う直前に全ての面をそぎ落としたものを小さく刻むと、シリコンの増量剤代わりになります。

 

◆使えるかどうかをチェックします

蝋が綺麗に流れているかをまず確認。

最後まで流れきっていないものは省きます。波状の横線や、細かい気泡がプツプツ沢山出ている場合も省きます。比較的修正しやすい場所で部分的に数個気泡が出ている程度であれば使えます。

この後の作業は削りがメインになるため、仕上がりサイズよりも若干大きめの状態になっているかどうかを確認します。

特にソフビ原型の場合はくびれ部分が狭すぎると抜きに影響するため、ノギスなどを使ってしっかり計測してください。

 

以上。

シリコン型の作り方から蝋の流し方まで簡単に書いてみました。

少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

 

 

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