「ねぇ見て、これ描いたんだけど、すごいでしょ?」
簡単な絵さえほぼ描けない技術屋のG氏が、私に絵を自慢してきた。
部分的に不自然なところはあるものの、雰囲気のある絵になっている。
G氏「ふふん。今はもうAIでなんでも描けるのさ。」
私「え?そうなの!?」
G氏「長くても数分で描けるから、便利だよ。」
私「・・・。」
そうか、もうAIに作れないものは無いのか。
文章も
写真も
音楽も
動画も
イラストも
料理レシピも
不完全な部分はあるものの、ほぼ全て一定水準以上のものが作り出せる。
AIがあり的確に指示を出せるのであれば、数秒で簡単にできてしまう。
できない人にとっては朗報ですが、物作りをしている人から見ればとても恐ろしい世界です。
今まで培ってきた技術が無用になるのではないか。
簡単にできてしまえば仕事も減るかもしれない。
色々思うところはあるけれども…。
とりあえず、最近はAIを色々使っています。
よく使っているのは ChatGPT
こちらからアカウントを作ってログインすると使用できます。
IT関連のことに敏感な人は既に使っているかと思いますが、チャットのように書いてほしいことを書き込んで送ると、すぐに文章を書いてくれます。
↓ 例えば、「くまの物語を書いてください。」と入力して送信すると…
どこかからヒントを得て、瞬時に物語を作ってくれます
人が想像して書くよりも断然早い。
くまについてのキャラクター情報や具体的な話の指示は全くしていませんが、意外とまともなストーリーで、自然に完結しています。
そのまま絵本のストーリーで使えそうなレベル。
↓ 次は、炊飯器で作るチーズケーキのレシピ
AIが一瞬で書き上げてくれます。
因みに、私自身が過去に書いているレシピはこちら。
AIのレシピは一見ちゃんとしているように感じられますが、手順が前後していたり、具体的な方法や注意書きは省かれています。
↓ 続けて具体的な補足説明を付けて書いてもらいました
部分的に言葉が変だったり取り出すときの詳細説明がありませんが、そこそこ使える文章ができます。
AIで文章を書くメリット
- 未経験の人でも一定水準の文章が一瞬で書ける
- 短時間でボリュームのある文章を一瞬で書ける
- 自分に知識や経験が無くても、過去を検索して書いてくれる
- 自分ではしない書き方や表現を使って書いてくれる
そのままでは使い物にならないものの、素体や骨組みとしては使えます。
普段つい癖のある文章を書いてしまう人も、ベースとしてあると便利。
書くスピードも上がります。
AIで文章を書くデメリット
- 信憑性がない文章になりやすい
- 辻褄が合わないことがある
- 具体的な詳細まではあまり明記してくれない
- 未来予測はある程度書けるが得意ではない
- 自分のリアルな思想や体験談は書けない
あくまでもAIが推論して書いているので、その情報の全てが正しいとは断言できない。
料理レシピに関しては100点満点中70点くらいだと思います。そのまま参考にして作ったら、半数以上の人はそれなりに作れるけれど、その他の人は迷ったり失敗する可能性が高くなります。
実際に試行錯誤をした末にできたものではないため、内容に厚みや具体性はありません。
次は写真とイラスト
最近使っているのは MEMEPLEX
こちらからアカウントを作ってログインすると使用できます。
IT関連のことに敏感な人は既に使っているかと思いますが、チャットのように描いてほしいものを書き込んで送ると、すぐに画像を作ってくれます。
↓ 例えば、「チーズケーキ」と入力して送信すると…
美味しそうなチーズケーキの画像ができます。
その場でAIが作っているため、グーグルで画像検索しても同じ画像は出てきません。
↓ 次は「なめっこ星人」
星人というより、美しい何かの模様。
ウルトラQに少し雰囲気が似ているかも…?
↓ 因みに私がデザインしている本家のなめっこ星人はこちら。
(AIじゃなくて、私がちゃんと描いた作品です)
AIで作るメリット
- 普遍的なものであれば作るのが得意
- 描けない人でも一定水準の画像がすぐ作れる
- 画材や機材が無くても一定の画像がすぐ作れる
そのままでは使い物にならないことが多いですが、下書きやイメージ画としては使えます。
ただ、画力が本当にある人なら、普通に描いた方が早いかも。
写真も被写体や撮る環境が整っている人なら撮った方が早い。
AIで作るデメリット
- 実際に画像を作る機会の減少
- 実際に手や機材などを使って表現する楽しみの減少
- 表現力を持つ人に対する評価や関心の低迷
- 既存画像や新規画像を使用する機会の減少
- 具体的な指定がやや難しく、思い通りにならないことがある
- 人の頭の中でデザインされたビジュアルは表現するのが苦手
作れるのは過去の集大成にすぎない
私が過去に発信してきた情報も含めて、AIは最良と思われる情報を繋いで物作りをしています。
なので優れているように見えても内容としてはちょっと古い。
そして、情報が少ない分野に関しては上手く作ることも難しいです。
便利になる一方で、経験不足やモラルの低下は起こる
- 添削を受けたことがないライター
- Gペンを握ったことがない絵師
- 一眼レフを使ったことがない写真家
- ピアノを弾いたことがない音楽家
- 普段料理を自分で作らない料理研究家
え!?マジかよ…!!と言いたくなるような人が物作りを当たり前のようにする時代になってきています。
仮に知識があったとしても、その体験があるか無いかで見方や認識は大きく変わります。
本来の技術や経験の軽視も避けられない
簡単にできてしまうほど実際に作る苦労を経験する機会が減ります。
その結果、本当に技術や経験がある人の著作物の権利が平然と侵害されたり、軽視される機会が増えます。
時代の流れに逆らう気はないですが、ちゃんと評価されるべき事物に対して、人々が評価をしていくような時代になってほしいですね。
AIとの上手な付き合い方を考えていきたい
例えば、人が気持ちを込めて握ったおにぎりとコンビニのおにぎり
みなさんはどちらのおにぎりを購入したいですか?
衛生面と一定の美味しさを求めている人はコンビニのおにぎりを好むかと思います。
でも、そこに人の想いや温かさはほとんど感じられません。
メーカーの担当者が徹夜して開発しているおにぎりであったとしても、冷たさを感じてしまいます。
AIの普及によってコンビニのおにぎりはさらに増えていき、人が手作りしたおにぎりは希少になり価値が上がっていきます。
一定水準はクリアできていたとしても、人が求めるものは必ずしもAIが作ったものではない。
もちろん分野や内容によってはAIが最適なこともありますが、人でしか人の心を掴むことができないものもあります。
AIで作ったものにも自分の世界観や信念を吹き込んで、新しいものを作っていきたい
まだ大きな変化に慣れるのが難しい。
私もそこまで使いこなせていないし、今後どうなるのかもわかりません。
ですが、人の心を掴めるものを生み出せる人達がAIを使い、今よりも早くより良いものを生み出していけるようになることを私は願っています。
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